
- 「NDフィルターってよく聞くけど、ブラックミストって何?」
- 「このフィルターを使えば、Vlogや作品の雰囲気が変わるって本当?」
- 「カメラは持ってる。でも、なんか“素人っぽさ”が抜けない…」
そんな風に感じているあなたへ。
YouTubeやInstagram、ショートムービー、旅行Vlog。
いまや誰もが動画を撮る時代。でも、プロっぽい「映画のような空気感」を出すのは意外と難しい。
その“鍵”になるのが、この「ブラックミストフィルター」です。
- 光がふわっとにじむ
- 人物の肌が柔らかく描写される
- 映像全体のコントラストが少し落ちて、空気がまとまる
たった1枚、レンズの先に装着するだけで、映像の世界観が変わります。
この記事では、そんな「ブラックミストフィルター」のすべてを、初心者の方でも理解できるように、どこよりも丁寧に・深く・分かりやすく解説していきます。
この記事はこちらの方に役に立つ内容です
- 映像を始めたばかりの初心者
- ミラーレスや一眼を買って映像にハマり出した人
- スマホやコンデジでVlogを撮り始めた人
- ND・ミスト・Log撮影などに興味が出てきた中級者
次章から、ブラックミストの正体に迫っていきます。
ブラックミストってなに?
「ブラックミスト」──
なんだかカッコいい響きだけど、正体は一体なんなのか。
最初に名前を聞いたとき、そう思った人も多いはずです。
実はこれ、カメラのレンズの先につける「フィルター」の一種。
しかも、ただの保護フィルターではなく、
“映像の空気を変えてしまう”魔法のようなフィルターなんです。
🔍 どんな効果があるの?
- 光がふわっとやさしく広がる
- コントラストが落ちて、全体的に柔らかくなる
- 肌の質感がなめらかになり、美肌効果も◎
- 映画のワンシーンのような“ニュアンス”が出る
つまり…
「プロの映像って、なんか空気が違うよね」
そう感じさせる“あの雰囲気”を、レンズにつけるだけで再現できてしまうかもしれません。
「えっ、それってNDフィルターやPLフィルターとは違うの?」
その疑問、正解です。
ブラックミストは、NDやPLとは全く違う「演出用のフィルター」。
写真でも動画でも、「世界観を変える」という点で、ちょっと特別な存在なんです。
「ちょっと気になってきたかも…」
「実際にどうやって使うんだろう?」
次章では、ブラックミストが“なぜ”映画のように見えるのか
その仕組みと“実際の見え方”を、写真や動画の実例も交えて詳しく解説します。
なぜ映像が“映画っぽく”なるのか?仕組みと効果
「なんでこの動画、急に映画みたいに見えるんだろう?」
その“漠然とした疑問の正体”、実はブラックミストフィルターかもしれません。
映像がプロっぽく見える3つの要素
ブラックミストを使うと、こんな変化が起きます:
① 光のハレーション(にじみ)
ライトや夕日、街灯などの光源が、ふわっと優しく広がる。
光がにじむことで、硬さが取れ、全体が“幻想的なムード”に。
② コントラストが下がる
黒と白の差が和らぎ、影がマイルドに。
シャドウ部分にグラデーションが生まれ、全体に「奥行き」と「空気感」が出ます。
→ 映像に余韻が出て、見る人の想像力が引き出される
③ 肌がなめらかになる(美肌効果)
人物を撮影したとき、肌の質感がとにかく自然で綺麗。
シャープに写りすぎるデジタル映像に、優しさと人間らしさを加えてくれます。
どうしてそんな効果が出るの?
ブラックミストは、ガラスの中に極小の黒い粒(拡散剤)が練り込まれた構造。
この微細な粒が:
- 光を「にじませ」
- 影を「和らげ」
- 全体に「ソフトなベール」をかけてくれる
…という仕組みなんです。
つまり、目で見た世界を、ほんの少しだけ“記憶の中の風景”に近づけてくれる。
実際の映像でどう変わるの?
シーン | フィルターなし | ブラックミストあり |
---|---|---|
街灯の夜道 | 光が小さくシャープ | 光がふんわり拡散し、ムード◎ |
ポートレート | 肌がリアルすぎる | 肌が柔らかく、印象的な表情に |
夕焼け | コントラストが強く堅い | 柔らかなグラデーションで映画のよう |
つまりブラックミストは…
難しい設定は不要。
ただレンズの先につけるだけで、映像の世界が1段階引き上がる。
「これ、動画撮ってるなら一度は試したくなるやつだな…」
そう思ったあなたに、次章では
どんなシーンで使えば一番効果的なのか?
実例付きで紹介していきます!
昼と夜、それぞれの使いどころと注意点
ブラックミストフィルターは、昼でも夜でも使えます。
でも、「時間帯」によって映像の印象も使い方もガラッと変わるんです。
昼間に使うときのポイント
効果:光を柔らかくし、自然な雰囲気に
- 太陽光の強い直射をやわらげる
- コントラストが下がり、空気感・奥行きが出る
- 影がマイルドになり、レタッチなしでも優しい印象に
おすすめシーン
- 逆光の中を歩く人物(ふんわり後光が差す)
- 自然風景や公園でのスナップ(風と光の空気感が印象的に)
- カフェのテラス席や街角(日差しが美しく拡散)
注意点
- 日中の“高照度”では光源のにじみが弱く見えがち
→ 夕方〜朝方など斜光・逆光のタイミングがベスト - 濃度が強すぎると「白っぽく」なることも
→ 初心者はNo.05 〜 No.1/4くらいがおすすめ
夜間に使うときのポイント
効果:光を美しく拡散し、幻想的な映像に
- 街灯やネオン、車のライトがふわっとにじむ
- 暗部のディテールが持ち上がり、“潰れ”にくくなる
- 「夜景ポートレート」や「街ブラVlog」で一気に映画風
おすすめシーン
- 街灯のある夜道を歩く人物(ライトが丸くハレーション)
- イルミネーションやネオン街のシーン
- 夜の横顔・シルエット(少しの光で顔に立体感)
注意点
- 濃度が強すぎると、光源が大きくボワッと広がりすぎる
→ 看板や街灯が「にじみすぎ」で白飛びの原因に - 車のヘッドライトなど強すぎる光源には注意
→ 濃度はNo.05~No.1/8くらいが夜は万能
昼と夜のまとめ(比較)
時間帯 | 主な効果 | おすすめ濃度 | おすすめシーン |
---|---|---|---|
昼間 | コントラストを下げて空気感UP | No.05~No.1/4 | 逆光・公園・日常風景 |
夜間 | 光源をにじませて幻想的に | No.05~No.1/8 | 街灯・夜景ポートレート |
TIPS:夕方は「両方のいいとこ取り」
日が傾きかけたマジックアワー(夕暮れ)は、
ブラックミストの最も“美味しい時間”。
- 太陽光が柔らかくなり
- 街の明かりが灯りはじめ
- 暖色のグラデーションが現れる
この時間帯に使えば、昼と夜の中間のような立体的な映像に!
「時間帯によって映像の表情が変わる」
──これを知っておくだけで、ワンランク上の使いこなしができます。
次章では、実際にどんな「シーン」でどんな「濃度」を選ぶべきか?
“濃度選び”のコツに踏み込んでいきます!
NDフィルターとの組み合わせ技(重ね付けの鉄則)
ブラックミストだけでも幻想的な映像は撮れます。
でも、「動画で本格的に撮りたい」と思ったら──
絶対に外せないのが NDフィルターとの組み合わせです。
なぜNDと組み合わせるの?
動画では基本的に「シャッタースピードは1/2フレーム秒」が鉄則。
(例:24fps → シャッタースピードは1/48秒)
でも、昼間にこの設定だと光を取り込みすぎて白飛びしてしまう。
そこで登場するのが ND(減光)フィルターです。
フィルター | 主な役割 | 特徴 |
---|---|---|
ブラックミスト | 光の拡散・ソフトな雰囲気 | 光をにじませて映画のように |
NDフィルター | 光量を減らす | シャッタースピードを固定しやすい |
この2つを重ねることで、
- 映像の明るさをコントロールしながら、
- 同時にシネマティックな質感も演出できる!
重ね付けのベストな順番は?
基本はこれ:
ただし、最近では「マグネット式」や「スイフトシステム(NiSi)」のように、
順序の自由度が高いシステムもあり。
重要なのは:
- ケラレが出ないか(特に広角レンズ)
- フィルターの厚みと組み合わせ方をチェック
実際の使用例:こんな場面で大活躍!
例1:夕方の逆光シーン(街歩きVlog)
- NDで白飛びを防ぎつつ、
- ブラックミストで逆光を幻想的ににじませる
→ まるで映画のワンシーンのように!
例2:日中の歩き撮り(公園・旅先)
- 可変NDで露出を柔軟にコントロールしながら、
- ブラックミストで木漏れ日や空気感をやわらかく描写
→ “旅の記録”が“旅の物語”になる
例3:夜景ポートレート
- NDは使わず、ブラックミストだけで光源を拡散
→ ネオンや街灯がふんわり滲んで、印象的な夜の雰囲気に
初心者におすすめのセットアップ
シチュエーション | 構成例 |
---|---|
日中の動画撮影 | 可変ND + ブラックミスト1/4 or 1/8 |
夕暮れや曇天 | 固定ND + ブラックミスト1/2 |
夜景・室内 | ブラックミストのみ(NDなし) |
※NDフィルターは「可変ND(可変濃度)」があると便利です
→ Amazonで人気のNDフィルター
プロの小ワザ:ND+ミスト+ミスト?
- NDフィルター+ブラックミスト1/4+CinebloomやMistフィルター
→ 複数の“拡散系フィルター”を重ねることで、より幻想的・アナログ感のある映像に!
ただし重ねすぎると
- 画質の低下
- 色かぶり
- AF精度の低下
などのリスクもあるので、まずは1枚ずつ試すのが基本。
「NDとブラックミスト、実は相性抜群」
これを知ってるか知らないかで、
“動画の印象”は段違いです。
次章では、実際にどのメーカーのどのブラックミストを選べばいいか?
初心者でも安心して選べるおすすめモデルをご紹介します!
用途別の使い分け(昼・夜・人物・風景・ストロボ)
ブラックミストフィルターの魅力は、
「昼でも夜でも、人物でも風景でも、魔法がかかったように絵が変わる」こと。
ここでは、実際のシーン別にどんな使い方ができるかを解説します。
昼間の屋外撮影
シチュエーション
- 公園での散歩
- 街並みスナップ
- カフェの外観
ポイント
- 日差しが強いときは、NDフィルターと併用して白飛びを防ぎつつ、
ブラックミストで影のディテールを残しながら柔らかさを演出
効果
- 木漏れ日がふんわり拡散して優しい雰囲気に
- コントラストを抑え、“なんでもない風景”がエモくなる
夕方〜夜の撮影(逆光・ネオン・夜景)
シチュエーション
- 夕焼けの逆光
- 街灯やネオンが灯る通り
- 夜のポートレート
ポイント
- ブラックミストが光源を幻想的に拡散
- シャドウが持ち上がって、ディープになりすぎないトーンに
効果
- ネオンやイルミネーションが映画のような光芒に変化
- ポートレートでも肌が柔らかく描写され、シルエットやハイライトが美しくにじむ
人物・ポートレート撮影
シチュエーション
- 屋外の人物スナップ
- 室内での自然光ポートレート
- ストリート撮影
ポイント
- ブラックミストは肌のディテールを自然に柔らかく
- 「ピント面はくっきり、ボケはふわり」といった描写に
効果
- レタッチなしでも“ナチュラル美肌”風
- コントラストを下げて、優しい人物写真に仕上がる
風景・建築・スナップ
シチュエーション
- 山や海などの自然風景
- 建物や街角スナップ
ポイント
- 線の多い被写体でもディテールは保持
- ただし全体にふんわりとした空気感が加わる
効果
- 「ただの風景」→「記憶の中の風景」のような、ノスタルジックな雰囲気に変化
- 白い建物や空に柔らかいグラデーション
ストロボ撮影(室内・商品・ポートレート)
シチュエーション
- モデル撮影
- 商品写真
- セミナーやインタビュー撮影
ポイント
- ストロボ光のハードな印象を和らげる
- 光源の“芯”が抜けて自然なハイライトになる
効果
- 被写体の立体感を残しつつ、柔らかく包まれる印象
- モデル撮影でハイライトのテカリ防止や美肌効果も
NiSi公式ブログによると、ストロボ使用時のブラックミストは「照明を使っている感」を抑え、自然光のような仕上がりに近づけられるとのこと。
迷ったらこう使おう!用途別おすすめ濃度早見表
シーン | おすすめ濃度 |
---|---|
日中の街スナップ | 1/8 or 1/4 |
夕方の逆光・ネオン | 1/4 or 1/2 |
ポートレート(屋外) | 1/4 |
夜の人物・ネオン街 | 1/2 or No.1 |
ストロボ撮影 | 1/4 or 1/8 |
風景写真 | 1/8 〜 1/4 |
「どの場面でどう使うか?」をイメージできれば、
フィルターの選び方も一気に明確になります。
次章では、具体的に「どのメーカーのどの濃度がどう違うのか?」
気になる製品ごとの違いを、徹底比較していきます!
濃度の選び方|1/8・1/4・1/2・No.05・No.1ってどう違うの?
ブラックミストフィルターを調べてみると
「1/8」「1/4」「1/2」「No.05」「No.1」…といった数字が並んでいて、
「???」となった人も多いはず。
これは、フィルターの“濃さ”の違いを表しています。
簡単にいうと、数字が小さいほど控えめ/大きいほど強い効果になります。
濃度別・ざっくり比較表
濃度 | 効果の強さ | 雰囲気 | 向いている用途 |
---|---|---|---|
1/8(ワンエイト) | 弱め | ほんのり柔らかい | 風景・日中スナップ・常用したい人 |
1/4(ワンフォース) | 標準 | 映画っぽさが出てくる | ポートレート・動画撮影全般 |
1/2(ワンハーフ) | 強め | かなり幻想的な表現 | ネオン・逆光・夜のシネマ風 |
No.05(ケンコー) | 弱め(≒1/8相当) | ほのかな霧感 | 昼のスナップやポートレート |
No.1(ケンコー) | 強め(≒1/2相当) | 夢の中のような描写 | 夜景・ストーリー性ある映像向き |
「No.05」「No.1」はKenkoの表記です。おおよその対応関係でOK。
もう少し詳しく知りたい方へ|各濃度の特徴
1/8:ほんのりソフト、常用もOKなさりげなさ
- 初心者に最もおすすめ
- 映像に「空気感」を加えつつ、シャープさも保つ
- 肌や光のにじみも控えめで「ちょっと違う」が実感できる
1/4:標準的で汎用性高し、動画にも◎
- 多くのプロが愛用する定番濃度
- ポートレート、旅行動画、Vlogすべてにバランス良し
- 強すぎず弱すぎず、“映像がワンランク上がる感”あり
1/2:逆光やネオンに映える、演出系
- 明確な拡散・にじみを加えたい人向け
- 映像作品やショートムービーで使うとドラマチックに
- 普段使いには少し強すぎる可能性も
No.05(Kenko):自然なソフト感、写真向きにも◎
- Black Mist No.05は、1/8と同等〜やや弱いくらいの印象
- 昼間スナップ、女性ポートレート、常用用途にもぴったり
- 「プロテクター代わりに使う人」もいるほど自然
No.1(Kenko):No.05の2倍濃度、映像寄りな印象
- 拡散はしっかり、光源がふんわりと浮かぶ
- 夜景やストーリー系ムービーに最適
- 肌や建物がやわらかく浮き立つ感じ
結論|迷ったら「1/4」から始めるのが王道!
という人は、とりあえず1/4を買えばOK!
- 1/8では物足りなく感じる人も多く、
- 1/2は最初には強すぎることがある
その中間である「1/4」は、最初の1枚にして失敗しにくい濃度です。
人気メーカー別おすすめブラックミストフィルターまとめ
まず最初に大切なことをお伝えします。
その代わりに、以下のような情報をもとに構成しています:
- プロや映像クリエイターの使用レビュー
- メーカー公式ページでの作例・比較
- 写真・映像系YouTuberの比較動画
- SNSやブログでの実際の使用感
つまり、信頼性の高い情報をもとに「多くの人が良いと感じているフィルター」を中心に紹介していきます。
Kenko:コスパ重視ならまずはここから
- 日本の老舗ブランド。家電量販店でも入手しやすい
- ブラックミスト「No.05」「No.1」の2ライン
- どちらもプロテクター代わりに常用する人もいるくらい自然
おすすめ:
- Kenko ブラックミスト No.05
- Kenko ブラックミスト No.1
NiSi:作例の豊富さと信頼感が光る
- 映像・写真の両方で高評価
- 1/8・1/4・1/2 の3段階から選べる
- ステップアップリングやSwift System(ND+ミスト)など拡張性◎
おすすめ:
- NiSi ブラックミスト 1/4
- NiSi Swift System ミスト+NDセット
Tiffen:映画業界でも信頼される“本家本元”
- シネマ業界で長年使われてきた伝統ブランド
- Pro Mist(プロミスト)とBlack Pro Mistの2系統あり
- ハリウッド映画の撮影でも使用されている品質
おすすめ:
- Tiffen Black Pro Mist 1/4
その他の注目ブランド
ブランド名 | 特徴 |
---|---|
K&F Concept | CPL・ND・ミスト一体型モデルあり(3in1フィルター) |
Haida | ハイコスパ・控えめな効果が好みの人向き |
Neewer | 安価ながら意外と実力派。1/4や1/2が人気 |
- K&F Concept CPL・ND・ミスト一体型
- Haida
- Neewer
迷ったらここから選べばOK!
濃度 | 初心者向けおすすめ |
---|---|
1/8 or No.05 | Kenko No.05、NiSi 1/8 |
1/4(標準) | NiSi 1/4、Tiffen 1/4、2番 1/4 |
1/2以上 | 2番 1/2、Kenko No.1、Tiffen 1/2 |
次の章では、実際にどう使えば一番効果的か?
使いどき・外すタイミング・よくあるNG例まで、実践的な内容をお届けします
失敗しないための注意点・デメリット
ここまで読んで「ブラックミスト、良さそうかも」と感じたあなたへ。
最後にお伝えしておきたいのが、実際に使うときの“注意点”や“ちょっとした落とし穴”です。
魔法のフィルターのように感じられますが、
「思ってたのと違う…」とならないために、以下のポイントは知っておいて損はありません。
明るい場所では“白っぽく”なることも
ブラックミストは光を拡散するため、
日中の強い光では「白っぽくなりすぎる」ことがあります。
- 特に逆光・照明の多いシーンではハレーションが強く出る
- 空が白飛びしやすくなる
- 黒が薄くなって眠い印象になることも
オートフォーカスが迷う・遅れることがある
ミストによって微細な光のにじみが生じるため、
カメラによっては AF(オートフォーカス)が遅くなる/精度が落ちる 場合があります。
特に夜間や薄暗い場所ではピントの迷いが起きやすいです。
シーンによっては「ただ眠いだけ」に見えることも
映像や写真にシャープさや情報量が求められる場面(商品撮影・風景のディテール)では、
ミストが逆にノイズになり「ボヤけて見えるだけ」になってしまうこともあります。
安くはない…けど、沼でもある
有名ブランドのフィルターは1枚5,000円〜15,000円と高価なものも。
しかも、使ってみると「もっと濃度違いも試したい」「NDと重ねたい」など、
気づけば“フィルター沼”にハマっている人も少なくありません。
他人の作例を見ても「自分の機材・感性」で違う
ネット上では美しい作例が多数見つかりますが、
実際には 自分のカメラ/レンズ/被写体/時間帯 などで、印象は大きく変わります。
最後に|それでも“使ってみる価値”はある
いくつか注意点はあるものの、
その一手間で映像の「雰囲気」がガラリと変わるのは事実。
- 逆光の光がやわらかくにじむ
- 肌がきれいに見える
- 空気感が一段階アップする
「買ってよかった」そう感じる人が多いのは、
“効果がハッキリ感じられる”からこそなのです。
次の章では、実際の作例を交えて
「どの濃度でどう違うのか?」を一目で比較できるように紹介していきます📷
よくある質問(Q&A)
Q1. ブラックミストフィルターって常に付けっぱなしでいいんですか?
A. 基本的には「必要なときだけ使う」のが理想です。
特に明るい昼間や商品撮影など、シャープさが欲しい場面では外すのが◎。
常用したい場合は、濃度の薄い「1/8」や「No.05」などを選ぶとバランスが取りやすいです。
Q2. 動画だけじゃなく、写真でも使えますか?
A. はい、もちろんです。
特に逆光のポートレートや、夜のスナップ撮影で効果が出やすいです。
光源のにじみやコントラスト低下により、写真に“ふわっとした空気感”が加わります。
Q3. どの濃度を選べばいいのか分かりません…
A. 迷ったら、まずは「1/4」か「1/8」がおすすめです。
濃度 | 特徴・向いている人 |
---|---|
1/8 / No.05 | ほんのりソフト効果。常用にも向く |
1/4 | 映画っぽい雰囲気がしっかり出る定番 |
1/2 | 効果強め。作品性を強調したい人向け |
Q4. NDフィルターと併用できますか?
A. はい、可能です。
むしろ明るい屋外でシャッタースピードをコントロールしたい場合はNDとの併用がおすすめです。
最近はND+ミストのハイブリッド型フィルターも登場しています。
Q5. ケラレや色かぶりは出ませんか?
A. フィルター枠が厚すぎると広角レンズでケラレ(画面の隅が暗くなる)が出ることがあります。
また、安価なフィルターでは光源が黄色っぽく写る(色かぶり)ことも。
Q6. スマホにも使えますか?
A. 一部のスマホ用アタッチメントやクランプ式フィルターで使用可能です。
ただし、画質への影響や光の入り方が異なるため、効果は限定的になります。
スマホ用に最適化されたブラックミストも最近登場しているので、別途チェックしてみてください。
Q7. レンズキャップやレンズフードは使えますか?
A. フィルターを装着すると、レンズキャップが付かなくなることがあります(特にねじ込み式)。
一方、フィルター径に合ったキャップやスリムフードを別途用意すれば対応可能です。
ブランドによっては専用キャップが付属しているものもあります。
Q8. 編集でミスト効果を再現できませんか?
A. 編集ソフト(LUTやソフト効果)でも似た雰囲気は出せますが、
レンズフィルターで得られる「光のにじみ」は物理的効果ならではです。
“リアルな光の表現”を撮影時点で仕込めるのが、フィルターの強みです。
おすすめのブラックミストフィルターの紹介
ここでは、これまでの情報をもとに「多くのユーザーに評価されている」
おすすめのブラックミストフィルターをいくつかご紹介します。
※全ての製品を筆者自身が使用しているわけではありません。
ネット上のレビューや信頼性、初心者への使いやすさなどを考慮しています。
1. 初心者でも扱いやすい定番|Kenko ブラックミスト No.05
効果が強すぎず、昼夜問わず扱いやすいバランス型。
迷ったらこれ。常用にもおすすめ。
- 濃度:No.05(1/8相当)
- サイズ展開:49mm〜82mm
- 価格帯:3,000円〜5,000円前後
👉 Amazonで見る
👉 楽天で見る
👉 Yahoo!ショッピングで見る
2. 映画のような描写にしたいなら|NiSi ブラックミスト 1/4
ハレーションとコントラスト低下が絶妙。シネマティックな表現に◎。
可変NDとの「Swift System」にも対応しており、拡張性も高い。
- 濃度:1/4
- サイズ展開:49mm〜82mm
- 価格帯:8,000円〜10,000円前後
👉 Amazonで見る
👉 楽天で見る
👉 Yahoo!ショッピングで見る
4. スマホで手軽に雰囲気UP|PolarPro LiteChaser Mist
iPhone用の専用ケースと組み合わせて装着するタイプ。
Log撮影やNDとの併用も可能で、スマホでも本格的な映像表現が可能。
- 対応機種:iPhone 13/14/15 Pro/Pro Max
- 価格帯:9,000円前後(ケース別売り)
ポイント:フィルター径の確認を忘れずに!
購入前に、自分のレンズのフィルター径(mm)を必ずチェックしてください。
ステップアップリングを使えば、1つのフィルターを複数のレンズに使いまわせます。
「とりあえずこれを買えばOK」な人向けのまとめ:
目的 | フィルター | 濃度 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
まずはお試し | Kenko No.05 | 1/8相当 | ⭐⭐⭐⭐☆ |
映画のようにしたい | NiSi 1/4 | 1/4 | ⭐⭐⭐⭐⭐ |
夜のポートレート | TwoBun 1/2 | 1/2 | ⭐⭐⭐⭐☆ |
スマホ撮影 | PolarPro Mist | - | ⭐⭐⭐⭐☆ |
まとめ|ブラックミストフィルターで“いつもの映像”が変わる
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
ブラックミストフィルターは──
ただのレンズアクセサリーではありません。
映像の「空気感」をガラリと変える魔法のツールです。
今日のポイントをおさらい!
- ブラックミストとは?
光をやわらかく拡散し、シネマティックな雰囲気を演出するフィルター。 - どんな時に使う?
ポートレート・旅動画・夜景・逆光など、「ちょっと雰囲気を出したい」場面に最適。 - どんな種類がある?
濃度・ブランドによって写りは千差万別。用途に合わせて選ぶのがコツ。 - おすすめは?
Kenko・NiSi・TwoBunなどが初心者にも扱いやすく、人気が高い。
まずは“試してみる”ところから
ブラックミストの世界は、実際に使ってみると初めて「おお…!」と実感できます。
映像の中ににじむ光、空気の奥行き、柔らかい肌のトーン──
きっと、いままでとは違う世界が見えてくるはずです。
「撮るのが楽しくなった」
「思わず誰かに見せたくなった」
そんな声がきっと出てくると思います。